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2021年2月27日土曜日

黄色い零戦

 
零戦の設計者として有名な堀越二郎氏を描いたものとしては、なんといってもスタジオジブリさんが映画化した「風立ちぬ」が知名度としては圧倒的に高いのではないかと思います。

おそらく雑誌連載時や単行本化(「風立ちぬ」)された時よりも影響は大きかったはずです。
風立ちぬ」のお陰で堀越二郎氏が軍事や飛行機に興味のない層にも広く知られるようになったのではないでしょうか。
   
 とはいえ、「風立ちぬ」については、堀越二郎氏の人生の一部を基に、それこそ堀辰雄氏の「風立ちぬ」と掛け合わせて全く別の堀越二郎という人物を描いた、いうなればファンタジー作品(ある意味スタジオジブリの本領発揮?)といえる作品です。

手軽にもっと史実に基づいた堀越二郎氏を知りたいということであれば、「黄色い零戦」をオススメいたします。
 



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絵柄は古の少年漫画風ではありますが、零戦を中心にしながら、昭和9年七試から始まり、烈風まで堀越氏が苦労しながら作り上げていった戦闘機が結局米軍には敵わず、冒頭の特攻に出撃したパイロットが最後にまた描かれるという完成されたストーリー展開と戦闘機や爆撃機の特徴をよく捉えた描写が素晴らしいです。

また、海軍パイロットが「赤とんぼ症候群」に囚われる話は、非力なエンジンしか使えなかったという事情はあるものの、ドイツ軍機や連合軍機のようにひたすら高速化を目指したのとは対象的に格闘戦向きの機体を開発し続けた優秀すぎる練習機の弊害とも言えます。
同じことは七試が「牛若丸戦法」で軽快な九〇戦を翻弄するというエピソード(ここはフィクション?)があります。
小回りが利くよりも「くさい戦法」と呼ぶB&Zがこれからの戦い、としながらも結局赤とんぼで育った戦闘機パイロットの意見が強く、国力の差もあって煮え湯を飲まされたというのは、よく知られているとおりだと思います。
ダブル・ワスプもTURBOと書かれていますが、言いたいことはわかる

結局苦労して列強に比肩する戦闘機を作ったのに、爆弾と変わらない使われ方しかしなくなった、というやるせない気持ちにもなります(同時に苦労して育てたパイロットを死地に赴かせる無策・・・)。

「もうあと2千万(!?)の特攻を出せば日本は必ず勝てます!」(「日本のいちばん長い日」より)

Aces Highプレイヤーであれば、機体ごとの描かれ方の違いや、空戦シーンに納得の漫画です。

蛇足になりますが・・・
描かれたのが昔の話になるので、仕方ないとは思いますが、B-17を戦闘機が初めて撃墜したエピソードも描かれています。
これ、以前にもBlogで書いたと思いますし、Aces Highプレイヤーであれば恐らくご存知だと思いますが、ブレードの知る限り、正確に書くなら「日本の戦闘機として」とか「米軍のB-17を」、「B-17E(かな)を」あるいは「太平洋戦争において」等が付くはずです。

おそらく多くの日本人が坂井三郎氏の「大空のサムライ」などの記述から零戦が世界で初めて「空の要塞」を撃墜した、と認識していると思います。
しかしながら、既に1941年9月8日、Bf 109TによってB-17が撃墜されています(残骸まで確認)。
憶測ながらB-17がRAFから評価されていなかったのはこのあたりにも原因があるんじゃないかと

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